消化器病棟の術後せん妄に侵される患者に悩まされるナースの流血事件簿

女性20代
外科病棟で4年
現在は福岡県で専業主婦として育児に頑張っています。

働いていた病院

中規模病院の外科病棟で働いていて、そこでは主に消化器の手術を受ける患者の看護を行っていました。

困った患者は70代

困った患者は、70代前半の胃がんの手術を受けた男性患者でした。

術後せん妄による事件

せん妄と言って高齢者の患者さんは手術を受けると、一時期おかしくなってしまうことがあります。
手術が終わってしばらくしてから目が覚めると、現実に何が起こっているのかわからず不穏な言動を繰り返してしまうのです。
中には手術ではなく入院をきっかけにおかしくなってしまう方もいたりと、高齢者は急な生活環境の変化についていけないことがあるんですね。
術後の安静時期に、点滴を抜いたり、医療機器を触ったり、ベットから降りようとしたりする行為は大きな問題になりかねません。
胃がん手術を受けたKさんは、手術の前は物静かで真面目そうなおじさんでしたが、術後せん妄で人格が一変し、温厚そうな顔は能面のようで、ベッドから降りる、点滴は何度も抜く、夜も眠らずごそごそと動いて危険なために、ずっと誰かがつきっきりでした。
事件があった夜も絶好調に動き回りパジャマやシーツを尿で汚したため、三人がかりで着替えをしたりしていました。
なんと普段一番そのKさんのことを看護していたナースをこぶしで殴ったのです。

流血で労災に

縫うほうどではないものの、かなり出血し唇が切れ腫れてしまったので、労災の手続きがされました。

せん妄患者の対応

せん妄は、一般的に食事が始まったり点滴が終わったり、普段の状態に近づくと、何事もなかったかのようにきれいさっぱり忘れて元の状態に戻ります。
Kさんの主治医に相談して、可能な限り短時間の点滴と気持ちを落ち着けられるような薬を使えるようにお願いしました。

ナースも守るべき存在

結局Kさんは何事もなかったかのように退院して行きました。
入院患者さんの不穏行動はよく見られることですが、患者さんだけでなくナースの安全も守られるように気を付けましょう。