どうして理解してくれないの?!看護師が困惑する小児科病棟患者の親とは

看護師の仕事の主を占めるのは患者さんのお世話です。
病気や怪我で入院している患者さんは不自由な生活にくわえ、精神的にも不安定ですよね。
そんな患者さんを受け止める看護師の仕事は想像以上に大変なものでしょう。
看護師も人間ですから、患者さんに腹が立ったり、泣きたくなるほど困ってしまうこともあるに違いありません。
患者さんとの出会いは看護師の仕事にどのような影響を与えているか興味ありませんか?
今回困った患者さんを中心にエピソードをまとめてみました。
女性30代
小児科・内科6年
看護師免許取得後、実習でお世話になった500床ほどの急性期病院に就職しました。
小児科・内科の混合病棟に配属され、結婚して他県へ移り住むまでの6年間、その病棟で働きました。

小児科・内科の混合病棟患者の困ったちゃん

小児科入院中の子どもの付き添いをする親御さんは、かなり多くの方が当てはまりました。

ベッドの転落事故は絶えない病棟

小児患者の場合、ある程度対象となる子どもが大きくなるまでは、サークルベットと呼ばれる柵で完全に囲むことのできるベットを使用します。
これはベットのマット部分が大人の腰くらいの高さで、左右にあるスライド式の柵が、上段ではマットから約1メートルほどまで上げられるもので、柵はマットの高さの下段まで下げることも、上段と下段の中間位置の中段で留めることもできます。
入院時に、必ずオリエンテーションとしてベッド柵の基本的な扱い方に加えて、転落の危険があるため、付き添い者がベッドから一瞬でも離れる時は必ずベッド柵を上段まで上げるように説明を行います。
しかし、自分の子どもは大丈夫という根拠のない自信があるのか話半分に聞く親御さんがあまりにも多く、柵を中段もしくは下段の状態で子どもから離れてしまい、ベッドから転落してしまう子どもが後を絶ちませんでした。
結果、転落事故としてその後の対応に追われることが度々ありました。

親御さんへ理解してもらう

入院中でも子どものそばにずっといるのは付き添いをしている親御さんであり、ベッド柵の操作を行うのも親御さんであるため、繰り返し注意を促していくしか方法はありませんでした。
転落の具体的な事例や、転落によってどんな怖い怪我をしてしまうかを伝えたり、付き添い者が交代する場合には、その人にも必ずベッド柵の使用ルールを守ってもらうよう、都度説明していました。

同意書の提出を促す

説明することで使用方法を守ってくれる方もいますが、やはりうっかりが発生することは避けられませんでした。
理解しづらい親御さんへの対応の防衛策として、「ベッド柵の使用ルールや転落の危険の説明をきちんと受け、理解した」という内容の同意書を、入院時に家族に必ず提出してもらうようになりました。

病院側を守る方法を探す

子どもは大人が予想しない動きをすることが多いため、「大丈夫」なんてことは絶対にないということを繰り返し親御さんへ説明していくしかありませんが、この問題に関してはどんなに説明を行っても対象者の認識次第な面が強いため、転落事故をゼロにすることは不可能と言えます。
そのために、病院側も親御さんへの働きかけと同時に、自分たちを守る対策も立てておく必要があると思います。